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エトス Weekly Press

KY?空気を読みすぎるのも、実は問題です

   ◆◆エトス Weekly Press No.96◆2008年4月2日号◆◆

        〜あなたの夢の実現と成功のために〜
            https://www.ethos-net.com

◆《目次》***************************

 1.門田由貴子より: KY?空気を読みすぎるのも実は問題です

 2.エトスからご案内: 無料説明会、今月はあと1回開催です。 
   
  3.編集後記: 新年度の抱負は? 今年は何を手に入れますか? 

 4.配信停止・送付先変更の手続き方法

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◆1.門田由貴子より: KY?空気を読みすぎるのも実は問題ですよ

 
  皆様こんにちは。門田 由貴子です。

 少し前から、よく「KY」という言葉が使われていますが、これは
皆様はもうご存知ですよね?

 KYは、「空気が読めない」の略語。

 その場の雰囲気や流れに合わない、トンチンカンなことを言ったりす
ると、「まったくもう、KYだなぁー」などと言われてしまいます。

 

 何でもかんでも短縮形にする若者文化は、いささか軽薄な感じがしま
すが、その若者達が「空気が読めない」ことを、過剰に気にしています。

 たしかに、場の空気を読む、相手の表情を読むことは、コミュニケー
ションを円滑にする上では、大事なスキルですね。

 心理カウンセラーの勉強会では、相手が何も話をしなくとも、相手の
表情や視線の動き、ちょっとした動作、姿勢だけを観察して、相手の
感情や思考を読み取る訓練も行うほどです。

 また、敏感な人なら、相手が発しているオーラに含まれた感情まで
読み取ることができます。

 ですから、空気を読む、場を読むということは、出来ないよりは、
出来た方がずっと便利なはずです。

 しかし、過剰なほど、空気を読みすぎてしまっていませんか?

 不必要に、相手の感情に引きずられてしまっていませんか?

 最近は、友人や同僚から「KY」と言われないために、自分の本当に
言いたいことを隠してまで、その場に合わせてしまう「過剰適応」が
問題になっているのです。

 どちらかと言うと、気の弱い、はっきりと意思表示するのが苦手な人、
自分よりも他人を優先して考える優しい人に起こりがちな問題です。

 本心とは違うことを言い、不本意な行動をとってしまったら、後から
間違いなく、後悔します。

 これで悩んで、カウンセリングにいらっしゃる方もあるほどです。

 え? ご自身は大丈夫、ですか?
 

 
  本日は、ある企業の事例を1件、ご紹介しましょう。

 昔々ある会社で、昇進昇格に関する新しい人事ルールの素案を発表し
たとたんに、社内にはクレームの嵐が吹き荒れました。

 そこで、優しい(気の弱い)人事部長は、その新しい人事ルールを取
り下げることにしました。
  そのときは、社員のクレームも止まり、一件落着です。
 
  社員の声を聞いて、社員のニーズに合わせて対応すると言えば、優し
い人事部、良い企業のように聞こえますね。

 ところが、そんなことを繰り返していた10年後・・・。

 その会社の業績は、見事に右肩下がりで転落してしまいました。

 

 その会社に呼ばれてみて、その会社の業績悪化の原因は、すぐにわか
りました。
  一言で言うと、「低きに流れる会社」なのです。

 いやなこと、難しいこと、面倒くさいことは、とにかく文句を言って
回避してしまうという傾向が、組織体質として染み付いていました。

 経営幹部が、何か新しい方針を発表すると、一部の社員が大声で文句
を言い出します。

 ところが、その「一部の社員」が、組織の中において、どういうタイ
プの人達か? これが問題なのです。

 たいていの場合、どんな組織でも、「2・6・2の法則」と言って、
優秀な2割、平均的な6割、ちょっと劣る2割、という分布になります。

 この会社の場合は、大声をあげて文句を言うのは、劣る2割の人達な
のです。
  「そんなの難しいからイヤだ!」
  「それは、かわいそうじゃないか!」
  「そんなの、ムリですよ! 出来ませんよ」

 その一方で、優秀な2割は、黙って何も言いません。

 すると、会社の経営幹部・管理職層の耳に届く「社員の声」は、実は
「劣る2割の人達の声」なのです。
  これを、社員全体の声だと勘違いしてしまっては、会社の方針を、
低いレベルに下方修正してしまう危険もあるわけです。

 実際に、この会社は、デキナイ人の声、意欲の低い人の声を重視して
取り上げ、その人達が満足するレベルでマネジメントが行われてきたよ
うです。

 社員の側から見れば、「文句を言ったもの勝ち」です。
 
  出来ない社員、文句ばかり言って努力をしない社員にとっては、
居心地の良い会社かもしれません。

 これでは、企業としての競争力が落ちるのは当然でしょう。
 

 経営者・マネジメントの立場は、たとえ多くの人から不満が出ると
わかっていても、実行すべきこと、貫徹すべきことはあるはずです。
 
  あえて多くの人から敵のように思われても、正しいと信じる主義主張
は通す。
  ときとして、批判や不満を恐れずに、厳しいルールを求める。これが
必要な場面は、どんな会社にもあるはずです。
 

 長い目で見れば、先ほどの優しい人事部長は、弱い会社を創ってし
まった犯人です。
  逆に、社員から鬼のように言われても、正しい決断をした経営者や、
しっかりと部下を育成した管理職は、歴史に残るヒーローになるでしょう。 

 
  空気を読む、人の心を察する事は、日々のコミュニケーションでは
大事なスキルです。

 しかし、大きな意思決定の場面で、大事な判断の場面では、空気を
読みすぎて、流されてしまったら、大きな後悔が残ります。

 ホットな気持ちと、クールな判断の両方を、うまく使い分けられたら
良いですね。

                
                 組織体質改善コンサルタント
                        門田 由貴子

 
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   ◆◆エトス Weekly Press No.96◆2008年4月2日号◆◆
       〜あなたの夢の実現と成功のために〜

発行元: 株式会社エトス https://www.ethos-net.com 

発行責任: 代表取締役 門田 由貴子

 

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